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看護師がスライドドアを引く音がし,部屋に入ってくるのがわかった。ゴム製の靴底がキュッキュと音を立てて近づいてくると,大柄な看護師がなにか小声で話しているのが聞こえたが,それがなにかは聞こえず山本を不安にさせた。
そして近づいてきた何者かがすぐ横に立っているのを気配で感じたが,頭が固定されていて確認ができずにそのまま待つしかなかった。
「どうも,山本さん。今回もやっぱり生き延びましたね。生き延びたというのか,今回は前回みたいに誰かを犠牲にせずに済みましたね」
織田が不快になる距離まで顔を近づけて瞼を強制的に開き,ペンライトを振りながら瞳の奥を覗き込んだ。
「ふ〜ん……しっかり意識はあるようだね」
大柄な看護師は感心しながら,部屋のなかを移動して内側からドアに鍵を掛けた。
「先生,あの……山本さんはもう処分したほうがよいのでないでしょうか? 十分な細胞と血液,精子は採取できているのかと。これ以上の観察は時間の無駄,それにこの状態は危険ではないでしょうか」
織田は目を細めると,山本の右腕に優しく触れた。
「なにを言っているんだ,彼はようやく覚醒しようとしているんだよ。見てごらん,彼の右腕を。つい先日までは人間を食べないと元の姿に戻れなかったのに,今回はなんの犠牲もなく自然に戻ってきている」
「でも……先生,これ以上はやはり危険では?」
「いまさらなにを? これは神が私に与えてくれた貴重な検体だよ。彼のこの身体を徹底的に調べてその効果を解明できたら,私の名声は歴史に残る。そして地位も権力も金もすべて手に入る。家に帰って来ない旦那を黙って待っているだけのお前もその手伝いができるというのに,そのチャンスを放棄する気か?」
「いえ……私のような者が意見をして,すみませんでした……」
大柄な看護師は微かに震えると黙ったまま頷いて織田に詫びを入れると跪き,織田のズボンのベルトを緩めファスナーを下ろしていきり勃つ陰茎を口に含んで舐め回した。
「申し訳ございませんでした,ご主人様」
織田は満足そうにすると,頭を固定された山本から見えない場所でそのままズボンを脱いで椅子に座った。跪く看護師の頭を髪の毛を掴んで引き離すと,小瓶から透明は液体を股間に垂らしてから再び看護師の頭を鷲掴みにして喉の奥まで激しく責めた。
「いいか,お前は黙って山本の精子を採集してればいい。なんせこの唾液よりも催淫効果も強く,まだわからないこの男の再生能力にも関係があるはずだからな」
髪の毛を鷲掴みにされ喉の奥まで激しく突かれ,涙を流しながら何度も頷いたがその目は喜びに満ちていた。
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