白に黒 水面に墨汁

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「そんな訳で青島くんは私の友達一号になった訳です。こうして青島くんの結婚を祝うスピーチを任されて、私は青島くん以上に幸せの絶頂を迎えています」  会場は笑いが起こり、僕は持っていたシャンパングラスを新郎新婦の席に向けて掲げた。 「新婦のゆいさん、最高の男を射止めましたね。本当におめでとうございます。幸せにしてやってください」  青島の横に座る可愛らしい女性がうなずいた。それから僕は青島を見て、一瞬感極まって言葉が出なくなった。それでも言わければならない。 「おめでとうございます」  青島が頷いた。 「一生の伴侶を得たけれど、私も一生友達なのでこれからもよろしく」  青島が「お前は……恥ずかしいことを平気で言うな」と笑った。  僕を変えてくれた君に幸あれ。僕は「乾杯!」と宣言し、それに来賓客が続く。 「おめでとうございます」  賑わう会場で僕は再び小さく呟き頭を下げた。
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