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時間どおりに進む葬儀。
その後、火葬場へバスで移動する。
火葬場まで、お見送りされる方々をバスに誘導していると、
「神山さん、忘れ物があるか確認してきて」
進行係の田辺さんが言ってくる。
「はい」
いつもの事なので、祭壇や待機場所など見て回る。
ふと、どこからか争っているような声が聞こえた。
「言う通りにしたでしょ!なんでそんなこと言うの?」
「しつこいんだよ、皆に聞こえるだろ?」
嫌~な予感的中か?
美代は物陰からそっと覗くと、男女二人が言い争っている。
1人は確かご婦人の次男さん。もう1人は長男のお嫁さん。
どうしようか考えていると、
「あ~あ、やってるな」
後ろから聞こえてきた声にビックリして振り返る。
そこには花屋の彼がいた。
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