飯をくえ

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 一階に下りて、冷蔵庫は台所の入ってすぐにあった。  弥生は入ろうかどうか迷って中を窺う。中では、やはりかなめが料理中だった。  いつもいつも、よく料理なんて出来るな。時間の無駄だろ。買ってくりゃ、もっと上手いし、楽だろ。  弥生が呆れたように見ていると、相手が先に気が付いた。 「・・・?もう少し待ってね。今出来るから。」 「別に待ってない。」  しれっと台所へ入って冷蔵庫を開け、すぐ食べられそうな物を探した。が、弥生が望むような物は特になかった。またイライラした。 「今度から、ぱんとか買っといて。」 「ぱん?菓子パン?」 「いいから、ぱん買っといて。」  そう言って台所を出て、部屋に戻ろうとする。 「夕飯、もう出来るよ?」 「いらない!」  イライラする事が重なって、意地になった弥生は言い捨てた。かなめは、きょとんとして、やりかけの鍋の方に注意を戻した。  弥生に対して、一回り以上年齢も違うため、普段からのあの態度は、あまり気にしていなかった。 「今日は一段と、尖ってるな~。」  かなめは味見をしながら、うん、と頷く。味付けが上手く出来たらしい。
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