降り積もらせたら医学的に死亡一直線なやつ

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「おお……!」 降り積もる 「これぞ……!」 それはまるで、夢にまで見たあの日のゲレンデの様に 或いは、真冬に降り積もった分厚い新雪の様に 「俺特製、チーズ鬼盛りカルボナーラ!」 俺はパスタの上に大量の粉チーズを降り積もらせていく これぞまさに至高の芸術 これぞまさに完璧な食べるアート 「よし、このてっぺんにあと少しだけ粉チーズを盛り付けて、とーーあー!!」 少しだけ ほんの少しだけ てっぺんにチーズを盛ろうとしたその瞬間 粉チーズの容器の蓋が外れ チーズ鬼盛りカルボナーラの上に 更に大量の粉チーズが降り積もっていく 「あああああ……俺のカルボナーラがぁ……」 まるでブリザードの如き勢いで パスタを埋め尽くしていく粉チーズ 「流石に鬼盛りが過ぎるだろ、これ……」 そう呟く俺の目の前に鎮座しているのは チーズ鬼盛りカルボナーラ 改め チーズに埋め尽くされたカルボナーラ さながら、チーズチョモランマカルボナーラ、だ 「……食える、のか……?俺に……」 その異様な姿に一瞬息を呑む俺 だが、俺は決意する 「いや……チーズ好きとして、由緒正しき高カロリーイーターとしては、これは受けて立たなきゃ失礼だろ!チーズ様に!」 そう、きっとこれは チーズの神様からの 或いは カロリーの神様からの 挑戦状であり贈り物でもあるのだ 「なら、喜んで受け止めよう!全身で!」 俺は両手で皿を掲げると 勢いよく中身をーー皿を埋め尽くさんばかりのチーズ様達を 口に流し込み始めた 「ぶっふぉぉ!負けるもんかぁぁ!」 ただひたすら 内臓脂肪を降り積もらせながら 皮下脂肪を降り積もらせながら (そうだ!俺はチーズ様と走り抜けてやる!) 肥満の向こう側まで 明日行われる健康診断の向こう側まで
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