0人が本棚に入れています
本棚に追加
お腹いっぱいになり眠くなった私は、お風呂に入ったあとすぐに寝てしまった。夢のない深い眠りだった。
翌日ベッドから起きると、机の上に昨日ユウタからもらったプレゼントがあることに気づいた。昨日開けるのを忘れていたのである。
まず、手紙の方を開けてみた。小鳥が印刷された青い封筒を開け、中に入った手紙を読んだ。「友花へ」から始まり、誕生日おめでとう、やこれからもよろしくね、などが書いてあった。そんな文章の中、一つ気になる文があった。「ここまで頑張って生きてきた友花を祝うプレゼントを用意しました。子供っぽいと思ったらごめんね」
これはなんのことだろう、と私は不思議に思いすぐさまプレゼントを開けた。
ラッピングを剥がしてみると、中には真っ白な箱があった。蓋を外すと、中には二種類のプレゼント。一つは、私が好きなアニメのクリアファイル。欲しかったが在庫切れでなかなか手に入らなかったレアものだ。私はとても嬉しかったのだが、もう一つの物に呆気に取られ全く喜べなかった。
箱のど真ん中には、おもちゃの金メダルが入っていた。真ん中あたりに赤色で「PUSH!」と書かれている。
恐る恐る押してみると、軽快なメロディーと共にユウタの声でハッピーバースデートゥーユーが流れた。私は訳が分からず黙ってそれを聞いた。
彼の歌声が止んだ後もしばらく私は呆然としていた。
私は思わず「さっすが私の彼氏」と呟いた。
そして内心、昨日我が家で熱く演説していた人物に問いかけた。
タカさん、これは合格だと思いませんか?
最初のコメントを投稿しよう!