うそつき

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そんな取り留めのないことを考えながら保健室へと向かう。 外はもうすぐ冬を迎えようかと、北風の冷たさも増していた。 ーー寒っ… … 途中、外の渡り廊下にさしかかった所で、見慣れた横顔を見つける。 ーーぁれ… …カズ? 寒空の下、あまり人通りのない校舎の影。 古びた部活のロッカーなどが無造作に重ねられた一角に、一斗が独りでしゃがみこんでいた。 ーー・・・ー何してんの?あんな所で 声をかけるには蘭のいる場所からは少し離れているため、果たせない。そのため一斗の行動をじっと見つめる。 何やら古びたロッカーに向かって… ーーん〜?話しかけてる?・・・何やってんの?マジで 一斗の怪しげな行動を訝しがりながら、それを見つめる自分も怪しいかもしれない…という思いには至らず、一斗の行動を見守った。
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