プロローグ

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わたしと浜本がお土産屋さんの前で言い合いをしていると視線を感じた。 まあいつものことで美人なわたしのことを熱い眼差しで誰かが眺めているのかなと思ったのだけど。 何となくいつものわたしのことを見つめている視線と異なるように感じた。 わたしはその視線の方向に目を向けた。すると、視線の先には目が大きくてクリクリっとしていて可愛らしい子犬みたいな女の子がこちらを見ていた。 まあ、可愛らしいといってもわたしの美しさには敵わないけどね。そんなことを考えながらわたしは女の子の目をじっと眺めた。 すると、女の子はクスッと笑った。何だろうか? わたしの顔に何かついているのかなと気になり自分の顔に手を触れた。けれど特におかしなところもないと思う。 一体何なのよ。わたしはムッとして子犬みたいな女の子を睨みつけた。 「あのすみません」 子犬みたいな女の子は謝りながらこちらに向かって歩いてきた。
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