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番外編 1
「ん……」
頭痛とムカムカで目を覚ました。
「あ~、頭痛い。失敗したぁ、また飲みすぎた」
最近移動してきた直属の上司とのソリが合わなくて、ここ最近ストレスがたまってむしゃくしゃしていたから、ついつい羽目を外してしまったみたいだ。
「トイレ……」
起き上がろうとして気がついた。なんと、私は着替えもしないで前日の服を着たまま眠っていたのだ。……って、ここ、どこ?
重い頭で百八十度、ぐるんと辺りを見回してみた。気持ちが悪い……。
ていうか、マジでここどこ!
前に酔っぱらって、お邪魔してしまった南のアパートでもないし!
畳の部屋に小さな箪笥と押し入れのような襖がある。完璧な和室だ。
そういえば……誰かに、たくましい腕で抱きかかえられて運ばれたような気がする。
え? まさかまた、西村さんに迷惑かけた?
……え?
考えれば考えるほど、冷や汗が出るような答えしか浮かんでこない。私はだるい体に鞭打って、そうっとドアを開けてみた。
うぎゃっ!
慌ててバタンとドアを閉める。
なに、今の。スッゲー怖い男の人と目が合っちゃったよ!
無意識にスーハースーハーと深呼吸をしていると、コツコツと誰かがドアをノックした。
「起きたなら、顔を洗ってご飯にしましょう」
えっ? ええっ? ご飯?
「あのう、聞こえてます?」
「はっ、はい! あの、すみません。ここ、どこなんでしょうか?」
「ああ……西村さんの家ですよ」
西村さん? 西村さんって、あの西村さん? う、うわあああー!
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