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強面イケメンとの出会い 1
会社からの帰り道、近所のスーパーの前を歩いていると、突然すごい勢いで中年の男性がこちらに向かって走ってきた。
危なっ!
慌てて間一髪でその男性を避けた。だけどホッとしたのもつかの間、今度はその男性を追っかけて来たらしい若い男性に強かぶつかってしまった。
「きゃあっ!」
叫びながら転び、顔面から地面に激突するまさにその直前で、ぐいっと強い力で誰かに腕を引っ張られた。
安堵から身体の力が抜けた。ハアッとため息をついて顔を上げると、きりりとしたやけに目力のあるイケメンが、眉根を寄せて私を見ている。
「うわっ、あっ、あの、すみません!」
助けてもらった状況とはいえ、知らない男の人の腕の中にいるということにびっくりして、私は腕をつっぱって男性の体を押した。
硬っ! えっ、なにこれ胸の筋肉?
あらためてマジマジとその男性を見てみると、まるで現役のアスリートのような身体つきだ。
ヤダ、ドキドキしてきた。
「失礼、大丈夫ですか?」
「はっ、はい!」
強面だけど確実にイケメンな男性に瞳を覗きこまれて緊張し、声が裏返ってしまった。恥ずかしい……。
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