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塾の帰り道(時間の余裕はたっぷりある)(黄昏時) ↓ ある男の子に会う(オウマと名乗る) ↓ 転びかけたところを助けてもらった ↓ よく話すようになる(楽しさ) ↓ 唐突に彼が消える ↓ 忘れる ↓ 思い出す 「なんでこんな大事な事を忘れてたんだろう」 side逢魔 多分彼女は目を覚ました時に微かに喪失感を感じるだろう。 自分の中から何かが消えたような…そんな物悲しさ。 ただ、彼女は何を失ったのか気付くことはない。 いつもの日常に戻り、多くの良い人と会って、あのどんな物事にも首を突っ込むという本人は気づいていないその癖をいかして幸せに生きてほしい。 こちらの世界のような特別なことはないけど。 これが僕がずっと一番望んでいたこと。 ただ、僕がこの世界にいる限りそれが達成されることはない。 だから僕は君の中から僕を消す。 僕と話したことも、いや、会ったことさえも。 彼女の中には何一つ僕との思い出は残らない。 あぁ。でも…僕は君と出会えて良かった。 駄目だ。こんな心情で呪文を唱えても効き目なんか無くなってしまう。 でも…一つだけ言っても良いのなら。 君が僕と出会えて一瞬でも良かったと思ったのなら、僕はそれだけでこの世界に来て良かったと思える。
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