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ツツ~っと太腿を一筋の液体が流れてゆく。
小川のように糸のように。
私の体から流れ出たせせらぎが。
「こういうとこ動物だな」と思う。
人間である前に女は動物なのだ。どうしても子宮や体で考えてしまう。いえ、考えるのではなく反応する。
いい男に抱かれている時が一番の幸せ。
プラトニックなつき合いならば恋人でなくともよい。親友とかソウルメイトとか、そうでなくとも単なる友人とか相談相手とか。バーテンと客の関係と同じ。占い師と相談者でもよい。
男と女は体の関係でなければ、恋人とは言えまい。
そもそも、この関係を「恋人」と言えるのだろうか?
「セックスフレンド」とか「妾」とか「セカンド」とか呼び方はいくらでもある。名前などなんでもよいが、とにもかくにも「単なる友人」でないことだけは確か。
「心が満たされてるな」と感じた。体が満たされることで精神的にも満たされる。千の言葉よりも行為が欲しい。
なんだかんだ言いつつも、女はいい男に抱かれている時が一番幸せなのだ。
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