契約書

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《マジかよ!》 「ここ?お前…。」 「そうですよ!逝けますよ!さっ乗りましょう!」 「いや…俺は乗らね~」 「もしかして、あんなタワーマンションの最上階に住んでて絶叫マシン苦手とか?」 「苦手じゃない!」 「じゃ~乗りましょうよ!」 「……乗るよ!」 《マジか?こいつの前で弱いとことか見せたくねーし。覚悟決めるしかねーな…。つか…これ!堕ちるヤツじゃん!…マジ勘弁してくれよ…》 「ヤッホー!!景色が綺麗ですね~♪」 「ああ…。」 「ん?怖い?」 「うっせーな!怖くない!!」 《どんどん上っていく…》 ガタン ザーーーー 「ギャーーーァーーー!!胃が…胃が…でるゥ~~~~ゥ」 「楽しかった~。次は…あれ!」 「まだ乗るつもり?」 「俺はもう良いから。お前だけで行って来いよ!」 「怖いとか?」 《クッソ~このアマ!》 「怖くねーし!」 「んじゃ、行こ!」 《全然可愛く思えねー!》 カタカタカタカタ………ガタン ガーーーーガクン! ガーーーーーーー 「ギャーーーァ!!」 「ァーーーーーー!!」 「次!」 ゴゴゴゴゴゴ~ ガタン! ガガガガガガーーーー 「イヤーーーーーーー!!」 「ァーーーーーーー!!」 「次!」 ピコンピコン… ゴン! ザーーーーーーー 「降ろしてーーーーーー!」 「ムリーーーーーィーーー!!」 《もうダメだ…魂が…》 「大丈夫?」 「大丈夫じゃない…。」 「逝けた?」 「お前のせいで、あの世に片足突っ込んだだろーが!!」 「プププ…笑。あははは…笑」 《はぁ…なんなんだよ…。でも…悪くねーかも…笑。久しぶりに腹から叫んだ…。》 「よし!次は俺が良いとこ連れてってやる!」 「え?」 「次はお前を逝かしてやる。」 「だ…大丈夫!」 「遠慮すんなって!ほら!行くぞ!」 〈ホテルに連れてかれる?どうしよ…調子に乗りすぎたかな…。〉 彼は遊園地を出てタクシーを拾った。何やら小さい声で行き先を運転手さんに伝えてる。 〈どこって言ってるの〜。〉 タクシーは高速に乗った。 「どこに連れてく気?」 「ん?お前を逝かせるとこ。」 ニヤニヤしながら私を見る。 〈変なとこだったらダッシュで逃げよう〉 タクシーが入って行ったのは空港。 「ありがとうございました。」 タクシーを降りて腕を掴まれた。 「ほら!乗るぞ!」 「え?無理!無理!無理!無理!ヘリコプターとか乗ったことない!」 「絶叫マシン平気なのに…お前だっせ~笑。ほら!乗れ!」 彼が差し出した手を握った。初めてのヘリコプター。ドキドキが止まらなかった。いや、ヘリコプターにドキドキしたんじゃない。彼の笑顔にドキドキしたんだ。 「怖いなら目~閉じてろ。」 「うん…。」 目を閉じた。音がうるさいし振動も凄い。しばらくすると…。 「目、開けて良いぞ。」 994566f1-7d55-44c7-933f-5f95dffa64ec 「うそ?凄い!綺麗!」 「だろ?」 私の横にいる彼の瞳は、まるで大好きなオモチャを見る子供のようなキラキラした瞳で…私の鼓動は更に忙しく鳴った。
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