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ぶつかってしまった女の子がごめんなさい!と土下座しようとするのであわてて体を起こす。
まあ、こんなに白熱してればぶつかっちゃうことぐらい一度や二度はあるのよね、普通。
二人で床に散らばったチョコをかき集めていると、周りの女子たちが大丈夫?と手伝ってくれた。
自分のチョコ配りより人助けを優先してくれるこの学校の生徒に本当に感謝だなあ。
そんなこんなでみんなの手伝いもあって何とかチョコを拾い集めることができたので、手伝ってくれた人へお礼を言っていざ綾野くんの元へ。
って、もうチョコトス終わっちゃってるじゃん!
どうりで周りが手伝ってくれたのか、それにやけに静かだったし。
まずい、早くしないと綾野くん体育館出ちゃうじゃん。
私はすかさず全力ダッシュ!すると、凄まじい足音に気がついたのか、後ろを振り向いて待っててくれた。
「あ、あの!チョコトスおわっちゃったんですけど、これよければ!」
「ありがとー」
私の勢いの良さに押されたのか、苦笑いしながらチョコを受け取って綾野くんは体育館を後にする。
でも、すんなりとチョコを受け取ってくれたので今日のミッションはコンプリート!
しかし。家に帰ってから私は重要なことに気づいた。
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