第一章『サプライズ計画』

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第一章『サプライズ計画』

「こんにちは」 「あらっ、和真君に絵里香ちゃん」 陣外家に着くと母の成美が出迎えた。 「友成いますか?」 「ゴメンね、今ちょっとお使い頼んでて。もうすぐ戻ってくると思うから家の中で待ってて」 二人はお邪魔することに。 成美はジュースを出してくれた。 「そういえばこの前もいたずら成功したみたいね。友成が嬉しそうに話してたわよ」 二人の前にお菓子を持ってくると側に座りながら成美が言った。 「あぁ、あれですか。えぇ、見事に決まりましたよ」 その時のことを思い出し笑い出す二人。 そんな二人を微笑ましそうに見ながら成美が呟く。 「あなた達みたいな良い友達ができて友成も幸せね」 「私達も同じ気持ちです」 絵里香が応じる。 しばし余韻に浸る三人。 すると突然何かを思い出したように成美が口を開く。 「そういえば一つあなた達にお願いがあるんだけど」 「何ですか?僕達にできることなら何でもやりますよ」 「ありがとう。実は友成に関することなんだけど」 「友成君に?」 友成のことと聞き二人がより耳を集中する。 「そのお願いっていうのは・・・」 成美の話を真剣に聞いている二人。 「・・・っていうことなんだけど。どう?お願いできる?」 「そういうことなら喜んで」 和真が快諾する。 「先輩達にも協力してもらおうよ」 絵里香には助っ人のあてがあるようだ。 「そうだな。おばさん、ご安心を。きっと成功させてみせます」 自信満々の二人。 「ありがとう。期待しているわ」 「ただいま~」 そこに友成が帰ってきた。 「じゃあ、準備は私達の方で進めておきますから」 「よろしくね」 三人の会話が終わった所に友成が姿を見せる。 「おう、お前らもう来てたのか。待たせて悪かったな。はい、母さんこれ」 友成が買い物袋を成美に手渡す。 「ありがとう。さっ、じゃあ遊びに行ってらっしゃい」 「は~い」 三人は元気よく外に飛び出して行った。
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