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そんなことを経験してから、僕は考えを一転させた。
みんなの注目を浴びる方法。それは単に、こんなちっぽけな学校という空間に限る必要はなかった。こんな檻の中で目立っても、数年後に追い出されれば僕はまた、何でもない僕になる。
だから僕は、それから色んなことに挑戦した。
SNS。配信。役者の養成所。
現実を見ろと口うるさい父さんのことは気に留めず、僕をいつも褒め称えてくれる母さんの助けを借りて、僕はひたすらに頑張った。
結果から言えば、養成所はすぐに辞めた。
だって胡散臭いオジサンが唾を飛ばして僕にガミガミ言うんだから。
そんなむんむんとした場所は僕には合わない。
だから、辞めた。
配信はと言うと、役者よりもすぐに人の目につくので、少し長く続けられた。でも全然増えないフォロワーにむしゃくしゃしたから、それも最終的には辞めてしまった。
だから僕という存在を世に教える方法はSNS、という訳だ。
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