中央図書館

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   翌日、アシュアとフィリーとマリゲルタは、先生に町へ出かける際、図書館に寄る許可を取りに行った。 「いいだろう、町でいちばん大きな中央図書館に連れてってやろう。」 「やったー!!」  先生は、快諾だった。 「これで、宇宙人についての情報が少しでも分かれば、僕たちの未来が明るくなるね!」  フィリーは目を輝かせて言った。 「僕たち・・・って、これはオレの目標っていうか、使命であって、お前たちは別に関係ないだろ?」  アシュアは驚いて言った。 「なに言ってんだよ、これは僕たち3人の目標だ。アシュアひとりで達成できるとでも思ってるの?」 「そうよ、アシュアひとりじゃ無理だわ。」  オレは言葉に詰まった。 「マリゲルタ、それはオレが頼りないって言いたいのか?」  冗談っぽく笑ってアシュアは流した。  内心は、凄く嬉しかった。  自分のことのように考えてくれる2人が。  ーーありがとな、2人とも。  途方もなく、当てのない目標に、前向きに挑んでくれる2人がいるのなら、叶えられない目標はないと思えると、アシュアは思った。  町に出かける日、フィリーは朝からテンションが高かった。 「町で何を買おうかな?美味しいスイーツを奮発して買ってもいいなぁ・・・。可愛い子いるかな?」  ぶつぶつ独り言を言い続けている。  何しろ年に数回だけの貴重な外出だ。みんなテンションが上がらない訳ない。  町には、孤児院の中だけで生活している子供たちからしたら、もの珍しいものばかりで、楽しい。  ーーオレにとっては、勝負の日だ。 「こ、これが中央図書館・・・!」  町いちばんの図書館の大きさに3人とも息を呑んだ。  3人の目の前にそびえ立つ巨大な建物。  この中に、本が隙間なく敷き詰められていると考えると、 「うぁーーーい!!!」  フィリーはいちばんに駆け出した。  ・・・テンション上がることは間違いない。  3人は、手分けして探すことにした。  それぞれ手にはメモ帳とペンを持っている。  宇宙人について、有力と思われる情報が有れば、躊躇わずすべて書き写すという作戦だ。  アシュアは、何冊か、宇宙人に関するデータの本を漁っていた。  過去に何度か、宇宙人と見られるものの目撃、そして宇宙人といえばの、UFOの目撃、件数や現れる場所の特徴など、事細かに書き写した。  
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