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少年時代、仲間の間で蝶の収集が流行っていた。僕も、まあ…。下らないとは思いつつ、付き合いの延長で多少かじってはいたかな。
僕の性分として、一度手をつけたらとことんと言ったところがある。また、親も親でこれ見よがしに立派な標本箱を与えてくれたので…。
一年ほど経った頃には、いっぱしの腕を誇るようになっていた。標本は、どれもこれも美しく整えられ部屋に飾られるようになった。僕は、「非の打ち所がない」模範少年だからね。…って、こう言う所が他人から見てウザいんだろうなと自覚してはいるよ。
あと、破損した翅をニカワで復元する技術。一体、こんな事がなぜ高等技術と呼ばれるかよく分からない。周りが嘆賞するので、多少誇らしい気持ちになって見せびらかしてはいたけれど。
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