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ホコリが積もってしまってる
そんなことが増えた。
義母は本来とても丁寧に家事をこなす人だ。帰省するたび、掃除の行き届いた部屋に長女はひたすらに己を反省した。
歳とともに足が痛み、立ったり座ったりがつらそうなことが増えた。動きに以前ほどのキレがない。ゆっくりと身体を労わるように。どこかに痛みがあると家事もだんだんと億劫になるよね。
帰った時に掃除を手伝うとか家事サービスを頼んであげるとか、何か出来ないものかと考えたりもするのだけれど、彼らの日々の暮らしぶりを否定するかのようで踏み切れないでいる。
これまで手を出さなかったことをアレコレ言うのは、衰えや出来なくなったことを指摘するのと同じ気がして。
翌日、母親からメールが来る。
ご飯美味しかった、ありがとう。
父親は家に帰ったら喋り出したよ。
知らない場所で緊張したみたい。
母親も父親の様子に驚いたのか、長女旦那にそんな父親を見せるのが恥ずかしかったのか、真意は分からない。
けれど、敢えて大丈夫、心配ない、と訴えてくるあたり本人が一番不安なんだろうなと改めて思う。
異変を感じるには十分な時間だった。
だから年が明けて、かかりつけ医に相談するまでが意外と早かったんだな。
頑張ったね、母親。
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