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介護申請
2022年、GWの少し前。
診断されて早や3ヶ月超。介護の件が進まないことに長女は焦っていた。
認知症の進行を思うと少しでも早く介護サービスを受けて欲しい。それで進行を抑えることが出来ればラッキーだし、多くの人に関わっていただくことで今後の母親の負担を軽く出来ればと思う。
ところが、当の母親は新型ウイルスへの感染を嫌って父親を施設に行かせることを渋っていたのだ。
「父親も元気そうだし、そんなに急がなくてもいい気がするけど。そろそろ始めてもいいかもね」
行動制限が緩和されてきたのを機に、三女が介護事業者さんを訪問してくれた。母親と一緒に施設を見学し介護についてひと通り説明を受ける。
「要支援になるか要介護になるかで随分と受けられるサービスが違うみたいだね。父親、要介護になるかなぁ?」
GWに様子を見に行った次女が言う。
「少しボヤっとしてるけど普通のお爺ちゃんだよね。介護、本当に要るの?」
介護認定に役所の担当者が来た時にどう対応するかで、大きく変わるという。役所としては簡単に介護認定するわけにはいかないということか。要支援だと受けられるサービスが大幅に少なくなる。
「母親が出来ます大丈夫ですって言いそうで心配なんだよね」
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