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ゴクゴクと音を鳴らし冷たいお茶が渇いた喉を潤していく。
「ねえ、あのレポートさ、、手伝おうか?」
「え...?」
突然の言葉に僕は困惑する。
もらった緑茶を飲むことに必死だったため、彼女が発した言葉を
脳内で解析して理解するまでに時間がかかった。
「だーかーらー、授業のレポートっ!あれを手伝ってあげよっかって言ってるんだよっ!」
「じゃあ、、お言葉に甘えて。お願いします。」
彼女は鼻をピクピクさせながら誇らしげに
「全く仕方がないなぁ。早速取りかかろうか。」
「ちょ!待て待て。もう少しお茶飲ませてよ。」
「善は急げ って言うでしょ? さ、はやくはやく!」
ニヤリと口角を上げて手を引っ張られる。
こっちの疲れも知らずにそのまま図書室に連れ戻されてしまった。
しかし先ほどのニヤニヤ顔から一変、図書室の席を見てあきれた顔でこっちを見てきた。
「なにこれ、こんな軍事基地作ったって全部読めないでしょ。」
ごもっともである。到底今日読める量ではない。
しかしこうすることで良いレポートが作れそうな気がす...
「大方、こんなアニメのシーン見て真似たんだろうけど、良いレポートは作れないよ。」
(この人は俺の脳内が読めるのか?)
超能力でも持ってるのではと疑いの眼差しを向けた。
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