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江月くんはいつもことを終えると、すぐに帰ってしまう。
前に一度だけ料理を作ってあげたこともあるけれど、お口に合わなかったのか。
私の家に泊まることもなく、食事もすることなく、行ってしまう。
今日もそうだ。
食べに行くって、誰と?
その一言が聞けない。
彼は慈悲深いけれど、その反面飄々としているところがある。
実際に、私たちは恋人といっていい関係なのか、そこも疑問だ。
――SEX FRIEND――そんな単語があたまを過ぎる。
でも、避妊しないどころか、子どもができたらいいねと言ってくれる彼のことを信じている。
「じゃあ、また来るね……乙ちゃんはあったかくて気持ちがいいね」
そして、私にパンツだけを履かせたまま、そのまま荷物を持って出て行ってしまった。
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