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「それと言っては何だが……
其方にランスウッドを付ける……
ランスウッド! ここへ!!」
奥に控えていたランスウッドが野太い声を静かに上げて主の間に入ってきた。
「我が弟、アーミテージ・レオンの盾となり、以降、付き従え。頼んだぞ」
ランスウッド……
我が領の家臣団の中で最も信頼のおける、先祖代々から付き従う重臣中の重臣……
大丈夫……
なのか?
たかが人質だぞ、そんな人質のお供に優秀な男を割いて……
「ははっ! 仰せのままに……」
180cmを軽く超える大男が兄の前で跪いて兄の右手中指に嵌る金色の宝石が嵌る指輪、領主の証、ミレイアの涙にキスをし変わらぬ忠誠を誓った。
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