1 旅立ち

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「アーミテージ…… マクスウェルの城に詰めては貰えぬか?」 「兄上……」 線の細い俺の兄、地方の小領レオンを収める兄上…… その兄上が俺を召し上げ、領主の館、主の間の、石造りの部屋に俺を10km程離れた俺の館に早馬を走らせ呼び出した。 「兄上…… お断りす事など、出来ぬお話なのでございましょう? なら、行けとご命令下されば、このアーミテージ、家臣として弟として喜んで承ります」 曇る兄上の瞳に幾分輝きが戻った…… 様に感じた。 「すまない…… 体のいい人質だ…… かような小領では、贖う術は…… ないのだ…… 許せ」 マクスウェル・ド・エラスリート…… この地方を収めるために王都から派遣された国人領主。 現王の覚えめでたき男…… 尻の穴のなめ方が上手いだけだろう……
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