お見合い相手はもじゃもじゃニート

★ラストミッション

　今日はエメラジョジョーンへ行く四回目のチャレンジだ。

　三回目のトライからまだ二日しか経っていないのに、仮の妻が「明日は一人で行ってきなよ」と夕食時に言ってきたのでそうなった。

　もちろん僕は無理だと主張したが、行け行かないの小競り合いの後、テニスゲームのバトルで決めようじゃないかという話になり、見事にボロ負けしたというわけだ。

　仮の妻は朝からパートに出かけたため、十時頃に起床して寝室を出た時にはいなかったが、ダイニングテーブルには置手紙があった。
『ちゃんと行くんだよ。乳首の為にね♪』という丸文字と、おっぱいの絵とそれに長い舌を伸ばす気持ち悪い男の顔の絵が描かれていた。

　朝からなんて絵を描いているんだあの変態は！と憤怒はしたが、気づいてみると僕は丸三十分もその絵を熟視していた。

　例え行かなくてもバレることはないだろうとパソコンの電源を入れたが、急に誰かの視線を感じて背中が冷える。
　あの仮の妻なら第三の目があって、僕を監視していてもおかしくない気がした。
　なので着替えて外に出たのだった。