★ラストミッション

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 女の子にはやっぱり妖精とかを愛でていてほしいと思うので、浜口さんは僕の理想としているお淑やかでふわふわしてて女性らしい人だなと改めて思った。  仮の妻は違う。  あの人はあれしろこれしろとうるさいし、おっさんを虐めているし、僕が動かないとエロい言葉を巧みに使っていつの間にか誘導する小賢しい人だ。  夕食後にやっているゲームだって本当はやりたくなかったのに、僕のプライドを刺激してまんまとやる気にさせてきた。  そういえば、こないだボロボロに負かされたっけ。  今夜は絶対勝ってやる。ゴルフゲームで打ち負かしてやる!  負けたらどんな顔するかな。  どう悔しがるのかな。 「一ノ瀬さんはお仕事は何されてるんですか?」 「えっ?あ、な、なんですか?」 「お仕事は何をなさっているんですか?」 「あ、えーっと、仕事は…」  返事に困った。書類上は常務取締役補佐となっているが、実際に働いたことなど一度もないし業務内容すらわからない。  そんなものを仕事だと言うのは違う気がした。  だが正直にニートだと告げるのはもっと違う気がする。  いや、違うのではなくまずいのだ。浜口さんに嫌われるに決まっているから伏せておいた方がいい。  ならなんと答えるべきか。
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