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妻の閃き
四方を棚が囲み、寝ると妙な圧迫感を覚える狭い物置だけど、住めば都というか、特に不便さは感じず、一週間も過ぎればすっかり体が慣れてきた。
籍を入れてから一週間。
私の新婚生活ルーティンはこんな感じだった。
朝六時に起床。昼食をつくり置きし、自分の分はお弁当箱に詰める。週四でパートをしているスーパーへ出勤。午後三時帰宅。洗濯や掃除などの家事。午後六時に夕飯準備開始。夕飯。そして寝るまではダラダラと過ごし、お風呂に入って就寝。
実家に居る時とあまり変わらない生活だ。
空いた時間に副業で記事作成などの仕事もがっつりしていたけど、今回の結婚でお金に困らなくなったのでいい機会だからと辞めさせていただいた。
スーパーのパートは続けるつもりでいるのだけど、それは自分の為。
単純に仕事が好きだし、仕事仲間と話す時間も好きだったから。
それに稼いだお金で父へ仕送りができるし、今まで渋っていた高めの買い物も自腹でできちゃうしね。
そして夫はというと、お昼過ぎに起床。洗面所やトイレを利用する以外ずーっと寝室。以上。
びっくりするくらい姿を見ない。
部屋のドアに耳を寄せ盗み聞きをすればいつも無音。
一度だけ死んでるのではと思いドアを開けたことがあるのだが、彼は大きなヘッドホンをつけてパソコンゲームをしていた。
お見合いの場でも聞いたけど、彼は本当に一日中ゲームをしているらしい。その情熱はすごいが、だから太ってしまったんだなと納得する。
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