信号機の青と赤

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 私の胸を活用した夫育成改革計画は間違っていなかった!正しいやり方だったんだ!このままいこう!  改めて私自身も士気を高めたところで、ネクストステップを伝えよう。 「次はその肌!運動と並行して、その荒れた肌からにきびを一つ残らず撤退させるの」 「めざせ美肌!」と拳を天井に突き挙げると、弘さんは徐に洗面台の上にある鏡へ顔を向けた。 「当然その髭も剃るんだよ」 「え、髭も…?」 「当り前じゃない。思わず触りたくなるような陶器肌を目指すんだからモジャモジャがあったら邪魔だよ」  納得いかないといった感じで考え込むので、何が問題なんだいと訊いてみると、「運動に加えて美肌って…急激で無理なレベル上げをされた気がする」とボソボソ文句を言うではないか。  流石両胸を揉んだ童貞は何かが違う。  肝が据わってきた。
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