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さわ、さわ、と危険物でないか慎重に確かめるような撫で方を何度かした後、今まで俯いていた弘さんがいきなり顔を上げ、今触っている胸をTシャツ越しに凝視する。
もうその顔だけでわかる。
夫はこの上なく興奮している。
手の動きが変わった。
撫でるような触り方じゃない。揉んでる。もう、しっかり揉んでる。まるでパンを捏ねるようだ。
乾いていた肌は湿り気を帯び、ひと揉みするたびに乳房に吸い付くよう。
私の中心がキゥンと疼いた。
私は正直余裕を持っていた。
いくら三十一歳成人とはいえ彼は胸を触ったこともない童貞君。性経験に乏しい彼に、私を震わせる触り方などできるわけがないと高を括っていた。
それなのに…。
今私は声や捩れそうになる腰の動きを必死に我慢している。
あり得ない!本当にこの人童貞か!?
タイマーの残り時間を確認するとまだ四十秒も残っている。
このまま耐えられるか?耐えられる気がしない!いっそ喘いでしまいたい!
でも私にもプライドがある。
性においては何十歩も先を行くこの妻が、ちょっとおっぱいを二回揉んだ程度の童貞夫にあんあん鳴かされるなんて、性の先輩としての名が廃る!
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