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「わかった。じゃあ四秒ね」
コク、と真剣な顔して頷いた弘さんに体の正面を向けるように座り直した。
実は今日生乳を見せるんだと想定済みだった妻は、見せるときに楽なようにと朝からブラを身に着けていない。
ダスティピンクのカットソーの裾を両手で掴むと、弘さんの双眼が胸の辺りへ焦点を当てる。
急に心拍が速まってきた。
胸を揉まれる時はこんな妙な緊張感はなかったのに。
どうした私。
何やってんだ!性の先輩としての余裕を保て!そう自分へ発破をかけるが、弘さんの顔を見ればさらに加速する脈拍。
これは、想定外の出来事だ。
弘さんがイケメンに変身してしまったせいかもしれない。
弘さんが童貞には見えない風のイケメンになってしまったせいで、妻は動揺している。
なかなか腕を動かせないでいると、催促するような目を向けられた。
それに煽り立てられて、グッと裾を掴み、ギュッと目を瞑り、バッと裾を上にあげた。
途端に上半身の肌を涼しい風が撫でる。
見られてる。見られてる!弘さんに見られてる!
頭の中でそんなことを叫びつつ、「一、二、三」と数を数え、目をうっすら開けると、食い入るように私の胸を見ている弘さんの顔があり、一瞬で赤面する。頭部が爆発するかと思った。
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