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「急になに…を」
したから見上げる先輩の顔が影がかって少し背筋が冷えた。
てかフェロモン田中って言った、、?
「聞きな、きみの事嫌いじゃないからここまでしてるんだ。メガトン級に警戒心が無く鈍感なきみに教えてやるよ」
ここで茶化す勇気は俺にはない。
「田中くん、きみはまあ普通だ。どこにでもいそーなやつ、」
はい、知ってます!自分が一番知ってます!
「パッと見はね。じゃあ何が問題か、それはその目と口元だ」
「目と、口元…?」
「ああ、ここと、ここ」
いつぞやかやられたみたいにまた先輩が指先でおれの顔をなぞる。
ゾワ
「田中くん、きみは自分ではわからないだろうが、夏目くんに劣らずの魅力があるようだ。見目こそ普通だが、何らかのフェロモンがでているかのような、ね」
「はあ…」
夏目に劣らずの魅力が俺に…?
いやないないない(笑)
先輩のことマトモな人だと思ってたのに…。
口には出さないが心の中はこうだった。
「そしてメガネがない今、きみのフェロモンはダダ漏れってこと、今日異様な視線に見舞われなかったかい?」
「えっ何故それを!!」
自分の思い違いと思っていた事を先輩に当てられ驚きを隠せない。
もしや先輩は特殊能力の持ち主…
視線は間違いじゃないのか…??
「とくにキミのそのホクロ、エッチなんだ。そろそろ自分への意識を変えたほうがいい。この学園で生きやすくするためにもね」
「………」
「ブッッッッ!!」
もうむりげんがい
おれは吹いた。
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