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「あの、……ここで?」
するの?とアーモンド型の瞳が尋ねてくる。
抱き合う時は決まって寝室に移動するから、
こういうのは一度か二度あったかどうかで、
もはや初めてに等しい。
こんなリアクションを示すのは当然だった。
「嫌?」
問いには答えないまま質問を質問で返すと、
頬から顎に唇を落とす。
ずるい、と自分で思う。
案の定、愛也は『どうしよう』と眉を下げ、
返答に詰まって黙った。
場所が、リビングのソファでは躊躇われて、
けれど、早く触れ合いたい気持ちもあって、
葛藤しているのだろう。
しかし、今は困り果てたその表情でさえも、
ひどく可愛いらしくてぞくぞくさせられる。
重症だ。
「あんな誘われかたされて待てると思う?」
首筋に顔を埋めながら洋服越しに腰を抱く。
すでに体も吐息も熱い。
愛する妻のとった行動に身も心も煽られて、
もう高ぶっているのだ。
スッと、パーカーの裾から左手を忍ばせる。
下に着たランジェリーはシルクみたいになめ
らかで、それの上から肌を堪能していたら。
愛也が、覆い被さった俺の肩に手を添える。
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