後日談 第5話

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「もか、アレ喋ったのか?」 「アレって?」 「同棲」 「……あ、それね……」 思わず言い淀む。4月から春と同棲したいことは、郁兄には既に伝えてあった。郁兄が彼女を連れてきた時に、思い切って打ち明けたから。 何を言われるだろうかと不安がる私に、「別にいんじゃね」と、あっさり許可をくれた。 おばさんにもその意思を伝えたけれど、運悪くその話を聞いてしまったおじさんは、そのまま失神してしまった。 仕方ないわねーなんて言いながら、うんうん唸るおっさん1体をズルズルと引きずっていくおばさんは、いつだってマイペース。リビングの床に、ごろりとおじさんを転がしていた。 つまり中途半端に話が終了してしまったから、それ以降、この話はしていない。 「あー、それはもうだめだな。しんだわ。ストレス性ショック死だな」 「勝手に殺さないでよ。可哀相だよ」 「今さらだろ」 「さっきも頭のことからかわれて、部屋の隅っこで泣いてたよ」 「面白かっただろ」 「面白かったけど」 なんて、正直に言ってしまう私も大概ひどい。 おじさんはもはやこの家で、いじられキャラとして確立してしまっている。 「でも、その様子なら反対されるだろうな」 「……そうだね」
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