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亮子はニコチンもタールもゼロの電子タバコの煙…、この場合は水蒸気になるのかな、を天井に向かって吐いた。
「で、その男の仲間と連絡は…」
優子は首を横に振る。
「彩佳の話では、マッチングアプリからアカウントも綺麗に消えて、メッセージも既読にならないって」
私は何て声を掛けてあげれば良いのかもわからず、とりあえず優子の話を聞いて頷いていた。
「警察行く」
智里が優子を覗き込む様に見て声を掛けた。
優子は振り乱した髪で顔を隠したまま、頬杖を突く。
「それも考えたけどさぁ、彩佳も春美も嫌だって言うのよね…」
まあ、そうよね…。
「病院とかは…」
亮子が電子タバコをテーブルの上に置いて、脚を組み直した。
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