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相良は、改めて店内の様子を確認する。
すると、この男が随分と好き放題していた事が伺えた。
相良「お前には聞きたい事がある。その前に、少し痛い目にあってもらった方がいいな。」
そう相良が口にした途端、如魏とその舎弟は大きな声で笑い始め、狭い店内に響きわたる。
如魏「ハハハハハ!!お前馬鹿じゃねぇの!!そんなの無理に決まってんじゃん!!面白いチビだなハハハハハ!!」
相良「…いつでもいい。さっさとかかってこい。」
如魏「はぁ〜、笑わせてもらったよクソチビ。ん?お前よく見たら…あ、相良剣一か?」
相良「だったら何だ?」
如魏「俺はよく分からないけど、お前の事をぶっ潰せって言われてんだった。おかげで探す手間省けたよ、噂と違って強そうに見えねぇな。」
相良「…そうか。」
ー
この如魏という男、随分と調子に乗っているな。
まるで、自分が天下でも取った気でいる。
それに目的は呉東と一緒で、俺をつぶすか、言われたと言ったが、誰かが指示を出したのか?
…
まぁそんなことより、早く…ボコボコにしてやりてぇ。
如魏「ねぇあやちゃーん、聞いてる?」
カウンターで身を隠すあやに、言葉を発する如魏。
如魏「こいつさぁ、大量殺人した極悪人なの。その悪党を正義のヒーロー如魏様が成敗してやるからねぇ。その後は俺とホテルで朝までコースだよ。」
カウンター越しで隠れる女達は、如魏の言葉に怯えている。
体格差と先程見せつけられた如魏の暴力性の事実から、突然現れた相良という男が太刀打ちできるとは思えなかった。
自分達に突きつけられた、如魏のいいなりという事実は変わる事はないだろうと…
相良「やれるもんなら、やってみろよ。正義のヒーロー様よ。」
如魏「あ?」
瞬間 如魏の鋭い蹴りが相良の顔へ向けて繰り出される。
が、相良は顔を逸らして回避、如魏の足を両手で掴み、後方を振り向き、一本背負い
如魏の顔面が弧を描き、置かれてあったテーブルに顔が直撃し、テーブルは真っ二つに破壊される。
如魏「ぐあ!!」
相良「どうしたヒーロー?必殺キックはそんなもんか?それじゃ今度は…」
如魏「テメェ!!このくそが!!」
相良は如魏の足から手を離し、少し距離を取った。
逆上した如魏が破壊された机から起き上がり、テーブルの破片から足の部分を手に取り、相良へ突進してくる。
それに対し、相良は少し助走を付け、ジャンプ、如魏へ飛び蹴り
相良「ひっさぁーつ キィーック。」
棒読み
言葉に感情は込められていないが、飛び蹴りはそうではない。
如魏の顔面に直撃し、後方の壁まで吹き飛ばされる。
更に、追撃
如魏の顔面を掴み、壁へ向かって思いっきり押しつけ、壁は崩壊、そこから引きずり出し、今度は床に顔面を叩きつける。
如魏「や…やめ」
相良「なにか言ったか?ヒーローだろ?逃げんなよ。」
這いつくばいながら逃げようとする如魏の顔面を掴み、再び床にに押しつけて左右に大きく振り擦りつける。
相良「ほらほら、顔がもうぐちゃぐちゃじゃんか。床で擦ったら治るか?」
如魏「イダダダダだだ!!」
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