#6 不良狩り

12/15
前へ
/88ページ
次へ
相良は、改めて店内の様子を確認する。 すると、この男が随分と好き放題していた事が伺えた。 相良「お前には聞きたい事がある。その前に、少し痛い目にあってもらった方がいいな。」 そう相良が口にした途端、如魏とその舎弟は大きな声で笑い始め、狭い店内に響きわたる。 如魏「ハハハハハ!!お前馬鹿じゃねぇの!!そんなの無理に決まってんじゃん!!面白いチビだなハハハハハ!!」 相良「…いつでもいい。さっさとかかってこい。」 如魏「はぁ〜、笑わせてもらったよクソチビ。ん?お前よく見たら…あ、相良剣一か?」 相良「だったら何だ?」 如魏「俺はよく分からないけど、お前の事をぶっ潰せって言われてんだった。おかげで探す手間省けたよ、噂と違って強そうに見えねぇな。」 相良「…そうか。」 ー この如魏という男、随分と調子に乗っているな。 まるで、自分が天下でも取った気でいる。 それに目的は呉東と一緒で、俺をつぶすか、言われたと言ったが、誰かが指示を出したのか? … まぁそんなことより、早く…ボコボコにしてやりてぇ。 如魏「ねぇあやちゃーん、聞いてる?」 カウンターで身を隠すあやに、言葉を発する如魏。 如魏「こいつさぁ、大量殺人した極悪人なの。その悪党を正義のヒーロー如魏様が成敗してやるからねぇ。その後は俺とホテルで朝までコースだよ。」 カウンター越しで隠れる女達は、如魏の言葉に怯えている。 体格差と先程見せつけられた如魏の暴力性の事実から、突然現れた相良という男が太刀打ちできるとは思えなかった。 自分達に突きつけられた、如魏のいいなりという事実は変わる事はないだろうと… 相良「やれるもんなら、やってみろよ。正義のヒーロー様よ。」 如魏「あ?」 瞬間 如魏の鋭い蹴りが相良の顔へ向けて繰り出される。 が、相良は顔を逸らして回避、如魏の足を両手で掴み、後方を振り向き、一本背負い 如魏の顔面が弧を描き、置かれてあったテーブルに顔が直撃し、テーブルは真っ二つに破壊される。 如魏「ぐあ!!」 相良「どうしたヒーロー?必殺キックはそんなもんか?それじゃ今度は…」 如魏「テメェ!!このくそが!!」 相良は如魏の足から手を離し、少し距離を取った。 逆上した如魏が破壊された机から起き上がり、テーブルの破片から足の部分を手に取り、相良へ突進してくる。 それに対し、相良は少し助走を付け、ジャンプ、如魏へ飛び蹴り 相良「ひっさぁーつ キィーック。」 棒読み 言葉に感情は込められていないが、飛び蹴りはそうではない。 如魏の顔面に直撃し、後方の壁まで吹き飛ばされる。 更に、追撃 如魏の顔面を掴み、壁へ向かって思いっきり押しつけ、壁は崩壊、そこから引きずり出し、今度は床に顔面を叩きつける。 如魏「や…やめ」 相良「なにか言ったか?ヒーローだろ?逃げんなよ。」 這いつくばいながら逃げようとする如魏の顔面を掴み、再び床にに押しつけて左右に大きく振り擦りつける。 相良「ほらほら、顔がもうぐちゃぐちゃじゃんか。床で擦ったら治るか?」 如魏「イダダダダだだ!!」
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加