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数分後…
如魏は身包みを剥がされ、店の真ん中に全裸で正座をさせられてる。
如魏の周囲には、店の店長と女性達、そして相良、尾賀、聡美、キョウチョウが取り囲む。
相良「尾賀さん。なんで全裸にしたんですか?」
尾賀「こうしたら、そう簡単に逃げれないだろ。」
尾賀「…確かに。」
「キャハハ、いいざまだな!!。」
店の女性達が腹いせに罵声を浴びせながら、記念にスマホで写真を撮影する。
キョウチョウ「相良、お前すごい強いな、本当に兄貴を倒すなんて。」
相良「…いや。こいつが弱すぎただけだ。相手にならないよ。」
キョウチョウ「そ…そうか…」
キョウチョウは思った。
如魏は、決して弱かった訳ではない。
三国同盟の中では喧嘩は一番強かった。
だが、それを無傷でかつ弱いと言い張る相良、更に自分達がいた青のチーム全員を壊滅させた事実に、相良の強さが底なしという事に驚愕する。
相良「さて…」
相良は腰を落とし、如魏と目線を合わせる。
如魏「ひっ!!」
如魏は、相良に植え付けられた恐怖から、顔を背けた。
相良「もう殴らねぇよ。ただ、お前の返答次第で、また顔面がイケメンに近づくかもだけど。聞きたい事があるって言ったよな。」
如魏「はは…はい。な…なんですか?」
もうすっかり意気消沈し、戦意のかけらも見えなくなってる。
相良「俺の親、両親について知っている事を話せ。」
如魏「え?両親に、ついてですか?お…俺は何も…」
相良「は?」
如魏「ほほほほホントに何もしりませんって。」
相良「…」
また無駄足か…
尾賀「6年前、横浜で起こった30人が死んだ事件を知ってるか?」
尾賀が間に入り、代わりに話を始める。
如魏「えっと…その相良…さんの事件ですか?」
尾賀「そうだ。相良が警察に捕まった後に、三ツ谷で祭りがあった。
それから相良の両親は行方が分からず、相良の実家も取り壊された。この事で、お前が知っている事何でもいい、思い当たる事はないか?」
如魏「6年前…」
流石だった、いろんなキーワードを繋げ、如魏の記憶に訴えかけている。
如魏も尾賀の言うキーワードから、自分が思いあたる記憶を呼び起こそうとする。
如魏「す…すいません、俺がチームに入ったのは3年前で、その事件についても、何も分かりません。
ただ…」
尾賀「ただ?」
如魏「一番古参の劉崎なら、何か知ってるかも…」
尾賀「劉崎?誰だそれは。」
如魏「緑のチームのボスで、三国同盟の総長です。相良を潰せって言ったのも、その劉崎です。」
尾賀「そいつは今どこにいる?」
如魏「今日の夜中0時に、緑のチームが赤レンガ倉庫の前で集会をします。劉崎もそこに…」
尾賀「そうか、緑のチームの劉崎ね。相良、もういいか?」
相良「…はい。ありがとうございます。」
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