#1 東京 歌舞伎町

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リナ「相良君は…強いね。」 相良「え?」 リナ「私だったら、お父さんもお母さんもいなくなって、住む場所も無くなったら、ショックで何もできないと思う…」 相良「…」 リナ「逆にどうしてそんなに普通でいられるのか、少し不思議だな。」 相良「…」 確かにその通りだ。 こんな状況になれば、誰でも絶望するのが普通なんだろう。 よく考えてみれば、俺はただ…その現実を受け止めたくなかっただけなのかもしれない。 現実を見ずに、ただ目の前の事を衝動的に行動している。 ただ、それだけなのかもしれない。 自分がやってきた事を思い返し、少しずつ恐怖が蘇ってくる。 それなのに、今はこうやってマッサージを受け贅沢をしている。 そんな事でいいのか? 罪悪感の正体はこれか… 相良「そんな事は…ないよ。」 リナ「…」 相良「結局、俺では何もできなかった。ここに来たのは、両親がどうなったか調べる為だったけど…俺では何もわからなかった…これからどうしようか…そんな事も考えれない…生活だって…どうなるか…わからない…」 リナ「私…」 相良「ん?」 リナ「何か、力になりたいな。」 相良「…いや、大丈夫だよ。」 リナ「そう…それじゃさ。いい事教えてあげる。」 相良「いい事?」 リナ「うん。…何か困った事や、知りたい事があったら、探偵さんに聞いてみたらどうかな?」 相良「探偵?…あの…殺人事件とか推理したりして、犯人はお前だとかいう、あの探偵?」 リナ「それは漫画の話だよ。実際の探偵は浮気調査とか、困りごとの解決とか。もしかしたら何か助けになるかも。」 相良「でも、お金かかるよな?」 リナ「まずは相談してみたらどうかな。近くに叢雲探偵事務所ってとこがあるんだけど、いい人だよ。相談は無料でやってるし。」 相良「叢雲…探偵事務所…」 叢雲?どこかで聞き覚えがあるような… リナ「終わったら、案内するね。」 相良「…わかった。…ありがとう。」 とりあえず、言って相談するだけならいいかもな。 そして、リナのマッサージは足へと移行した。 これもまた気持ちいい。 かなり歩いたからな…余程疲れていたんだろう。 気がついたら、少し目を閉じて眠ってしまうそうになる。 そこに… リナ「ねぇ…相良君…特別に…抜いてあげようか?」 相良「…は?」 一気に目が覚めた。 抜くって?何をだ?何か? マッサージじゃないのか? リナ「ほら、だって…こんなにガチガチじゃん。」 相良「え?あ・・いや…ちょ。」 リナ「大丈夫…サービスだからさ…溜まってるんでしょ?」
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