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「なんで、泣いているの。」
暫くの間、永遠とも思えるほどもうずっと長い間、
あなたの顔が見えない。
自分の膝に顔を埋めたまま、あなたはずっと泣いている。
積年の想いが溢れ出て、止めようにも制御しきれなくなったのだろう。
私は、ずっとあなたを見ている。
そして、この暗闇の中、
ずっとあなたに向き合い続けている。
もう暫く……永遠とも思えるほど長い間、ずっとずっと。
私はあなたの前に立っている。
泣いているあなたの髪をやさしく撫でる。
暗闇のなか降りつもる冷たい”想い”は、日の光に照らされて白く輝く。
頬を伝うあなたの”感情”は、あまりに美しく見えた。
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