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scene01 世界の終わり
2021年12月23日
亨は幼馴染の瑞希とふたりで公園にいた。
「明日はクリスマスイブだね」
「そうだね」
「今年のクリスマスまでには彼氏欲しかったなー」
瑞希がそう言って亨の方をチラリと見る。
「僕も欲しかったな」
亨は自信なさげに言う。
亨が彼女にしたいのは瑞希だった。
そしてふたりが同時に言う。
「僕じゃダメかな?」
「私じゃダメかな?」
ふたりの顔が赤くなる。
「あ……でもなんかうれしい」
瑞希が笑う。
亨も笑う。
「じゃイブの日はデートにしてもいい?」
「うん!」
「じゃ時計台の前に朝の10時に集合ね」
瑞希は嬉しそうに言った。
初めてのデートで、そこ時計台の前で待ち合わせをしたカップルは永遠に幸せになれる。
そんな噂話があり瑞希はその話を信じ幼い頃からそこで初めてのデートをするのが夢だった。
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