12人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
舐めるような視線に舐められる①
俺は人より、視線に敏感だ。
せいかくには敏感というか、視線を手触りのように、とらえてしまうというか。
たとえば顔をじろじろ見られたら、手でべたべた触られているように。
足の先から頭のてっぺんまで、舐めるように見られれば、それこそ全身が舐められるみたいに。
俺が相手の目を見ていなくても、視線で体をなぞるのが伝わってくる。
なので、頬がむず痒くて、振りかえったら、盗み見していたらしい人と目が合い、気まずくなる、なんてこともしばしば。
といって、日常で人は、人相手に視線を集中させず、意外と余所見をすることが多いから、痒かったり、くすぐったくても(たまにサブイボが立っても)すこしの間なので、耐えられなくはない。
不安だった性交にしろ、もうブジに童貞を卒業できたし、これから生きていくのに、視線に過敏な症状は問題にならないと思っていたのだが・・・。
大学生になって、親しくなったゼミの教授。
五十代にして、あまりオッサンくさくなく、身ぎれいで物腰柔らかく、スマートなふるまいをするに「イケじい」と女子人気の高いオジサマだ。
もちろん俺には、女子のようにミーハーな心理だったり、下心ある目的はなく、単に「話しやすい人だ」と思い、ゼミ以外のときも教授の部屋にオジャマをしている次第。
課題などで有利になりたいとの、そういう意味での下心はありつつ、人見知りの俺にして、心を許せる、とくに大人は滅多にいなく、ついつい甘えるように。
しょっちゅう部屋にくるのに、教授は鬱陶しがらず、いつでも、にこやかにウェルカムな姿勢でいるから、すっかり懐いた俺は、視線に過敏な症状について明かしてしまった。
「云っても、引かれるか、不信感を持たれるだけだ」と今まで、だれにも話さなかったのを、はじめて。
思ったとおり、あっけらかんと「それはユニークな体質をしているね」と応じてくれた教授は、でも、思いがけない一言を。
「でも、それじゃあ、女の子とエッチするとき、大変なんじゃないかね?」
「いえ・・・」と返しつつ、耳を疑ったもので。
教授が女子に好評なのは、そういったハラスメント的言動をせず、匂わせもしないから。
男子学生には、ワルノリをしたり、合わせることもあるのか?
と眉をひそめながらも、やや耳を熱くして、目を伏せる。
「そうか・・・」と片手で頬杖をつく教授の視線が、こめかみから頬を撫でるように。
そのまま首に滑りそうだったので、顔をかっとして「きょ、教授・・・!」と声を裏返して。
「ああ、なんだ、性的に見られれば、ちゃんと反応するんじゃないか。
ということは、彼女はきみをあまり、オスとして魅力的に思っていなかったか、独りよがりの子なのかな?」
個人事情に土足で踏みこむようなセクハラ発言がやまなければ、視線も滑りつづける。
猫じゃらしで首をくすぐられる感覚に「きょ、じゅ・・・」と歯噛みするも、下から上へ撫であげられ「ひゃ、ああ・・!」とぞくぞく、びくびく。
「教、授、やめて、くだ、さ!・・・」と深深と顔をうつむけて訴えたところで、教授の目を閉じさせない限り、肌は視線に過剰反応してしまう。
何回も首を上へ下へ舐めまわすように見てから、鎖骨をなぞり、肩に指を滑らすようにして、脇にもぐりこませて、こしょこしょ。
「は、あ、きょ、じゅう、だめえ!」と脇を閉じ、内股になって太ももをぎゅっと。
それでも、狭い隙間から視線をねじこみ、くすぐるのを、喘ぎを噛みつつ、涎を垂れ流し。
太ももの間が熱く固くなりかけて「教授、やだあ・・・!」と首を振って涙をちらせば、やっと退いてくれ、でも、コンドは胸にねっとり視線を這わせて。
ぺったんこの胸を、まるで豊満なのを揉みこむようなエロい手つき。
をイメージさせる、そりゃあ、もう、いやらしい視線のやり方。
「さぞかし経験豊富なのでしょうな!」とすこし苛立つような、そのくせ、ない胸を寄せて自ら揺さぶって「はん、あう、く、はあ・・・」とすっかりその気。
「あひ、く、あ、きょ、教授う、俺、おっぱ、んあ、ああ、ない・・・」と恥じらえば、鼻で笑ったようで「小さいおっぱい、わたしはスキだよ」と浮きでた突起を、視線で弾いた。
指でデコピンするように何回も何回も、片方だけ突かれて、尚のこと胸を揺らし、あんあん。
「はう!きょ、きょじゅ!ひあ、あ、あ、あん!や、だめ、だ、めえ!は、くう、はあ、お、俺、男の、子、なの、に・・・!あう、や、ああ、こんなあ、やあ、やあん!」
「よしよし、そんなに恥ずかしがって、泣かなくてもいいのだよ。
おっぱいを揉まれて、女の子のように喘いで、ガマンできずに、おちんちんを太ももで擦る、エッチな体の男の子を、わたしは大スキだから。
もしかしたら、視線で乳首を愛撫したのは、わたしが初めてなのかな?
ああ、だったら、きみの童貞は彼女に奪われたけど、視姦の初体験の相手がわたしで光栄だ。
視線で犯されるのが初めてなら、どうたろう?
服の下、肌を直接、視線で舐められたくないかい?」
「やだあ、そんな、恥ず、かし・・・!」と頬を上気させ、涙を滴らせながら、ゆっくりと椅子にもたれて、胸をそらし、Tシャツをまくりあげた。
まだ、視線が這っていないとはいえ、自分から乳首を捧げるような格好をして、羞恥マックス。
さぞ胸から腹にかけて真っ赤になっていることだろう。
「ああ、ああ、そうだね、こんなに肌を赤く染めあげて、興奮と期待を隠せていなくて、恥ずかしいね。
悪魔のイケニエに、処女を捧げる女の子みたいに健気なようで『早く』『早く』ってせがんじゃうんだね」
そのとおりだが、宥めているようで、責めている口調。
背筋を震わせ「そんな、ちが・・・!」と顔をふるふる。
「どの口が、そう云っているのかな?」と嘲られ、焦らすように、へそ周りのうっすら生えた毛を撫でてから、徐々に視線をあげていって。
最初のコメントを投稿しよう!