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その日の夜、ポールは、教会の前でひたすらメェメェ鳴き続けました。
鳴いてうるさくすれば、神父様は寝れなくなって困るだろうと考えたのです。
今度こそ困った顔を見れるぞ!
ポールが鳴いてしばらくすると、ポールが思った通り、教会から神父様が出てきました。
きっと、鳴くのやめてくれって困った顔をしてるだろうな。
ポールがそう考えていると、神父様はにこにこしながら近づいてきました。
…なんでだ?
ポールは、いたずらがまた失敗して驚きを隠せませんでした。
「かわいそうに、寝れなくて鳴いてたんだね。今夜は私が君のそばにいよう。」
神父様はそういうと、ポールの横にちょこんと座りました。
「いやぁ、今日の夜風は心地よいな。月も綺麗に見えて、静かな夜だ。」
神父様は静かにしゃべり出しました。ポールは前から思っていましたが、神父様の声はとても癒される、心地よい声だと改めて思いました。
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