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しばらく走って、僕は手に荷物を持っていないことに気がつきました。そう、麗華さんの家に忘れてきてしまったのです。でもこの混乱と恐怖に見舞われた僕の体はそれに気がついても引き返そうとはしませんでした。幸い家の鍵はズボンのポケットに入っています。ごちゃまぜの感情に整理をつけることが最優先なので、まだ震える体を何とか落ち着けることに集中しました。
家に着くと体の震えは収まっていましたが、どうも頭の中はうるさいままでした。
誰もが憧れる美女、清川麗華さんがまさかサイコパスだったなんて...
それを知った今、ようやく彼女がああいう本を好きな理由がわかった気がしました。
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