2. 出会い

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 「じゃあさあ、殺さなかったら何してもいいの?」  麗華さんは次にそんな質問をしました。  「あ、いえそういうわけではありません。誤解を招いたようですみません...」  確かに僕の言い方は、「殺人」という点しか言及しておらず、麗華さんがそう思っても仕方ありませんでした。  僕が謝ると麗華さんは更に続けました。  「どういうのがだめ?例えばさ、首絞めるのとかってどうかな?」  中々恐ろしい単語が麗華さんの口から飛び出してきていることに、僕は微かな寒気を背中に感じていました。  でも麗華さんはただ、真っ直ぐな目で僕にそう聞きます。だから僕も、きちんと答えを言いました。  「それも殺人に繋がるので、罪になりますね。なので、だめだと思います。」
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