鮮やかな日々

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鮮やかな日々

  その日を境に、僕の入院生活は一変した。 こんなにも色鮮やかだっただろうかと思うほど に、草木は茂って見え、花々は各々がその愛ら しい花びらを目一杯広げていた。小鳥のさえず りはまるで、僕を祝福しているようだった。 「良く生きてる、おめでとう!」と語りかけて くれているようにさえ思った。葉子の存在が僕 を、病に臥せっている僕を救ってくれているの だ!自然と涙が溢れ出しているのがわかった。  「ありがとう…ありがとう葉子。」人目を憚 らず泣いた。ぐぉんぐぉん泣いた。 ゆっくりと窓の外を見上げる。あぁ…そうだっ た。僕はもう老いぼれで、葉子はまだ若いんだ った。おそらく50歳ぐらいは離れているだろうな。
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