減・量・記

５ サウナだけでいいの？

　我が部屋に現れた侵入者。それだけでも鳥肌立ってしまうのに、身体をきれいにするはずの風呂場にまで現れたら……、

　辛い。
　でも、せっかく生活のリズム出てきたところで引っ越すのも、費用もパワーも……ねぇ。

　まいったなぁ、これからどうやって生活しよう。毎日Ｇの恐怖に怯えながら過ごすのも、風呂に至ってはこっちは丸腰ですよ、そりゃそうさ、風呂なんだから。
　部屋に至ってはホウ酸ダンゴ置いたり隙間を埋めたりしたら新たな侵入者はいないようで、とりあえずは守り切ったようだ。

　でも、風呂よ、風呂。寮なので当然共用。人のこと言えないけど、若いもんばっかりの施設で決まりなど守る者は……無理やな。今の子は自分の若い頃よりかなりマシとは思うけど、それでも毎日仕事に遊びに、そんなところまで気は回らないだろうな。

　そこで職場の相勤さんに現状説明したらひとことポロッと答えたんです。
「でしたら、近所のサウナとか行けばどうです？」

　ああ、相槌。その手があったか。近所にスーパー銭湯的なものがある。仕事柄夜中の仕事があったりするので、週に２回くらいは職場のシャワーを使うことがあります。そうでない日は回数券使って銭湯通ったら案外安上がりかも。
　そもそもが超格安○故物件みたいなところに住んでるんだから、それくらいの娯楽費は使ってもいいでしょう。

　というわけで、次の日は休みだったので早速近所のスーパー銭湯。シフトで働いているので平日が休みの時もけっこうあるので今日は空いている、ラッキー。
　初めてさんの特典をもらって初日は安くで入浴。シャンプーやボディソープも付いてるからこれはお得。
「どーせ家帰ってもすることないし」

　というわけで今日はサウナ耐久レースをすることに決定。一日あればどれだけ入れるか、そしてどれだけ搾れるか。施設も綺麗し寮のＧバスとは大違いだ。
　で、その日は暗くなるまで入り浸り、疲れたら露天に出てはちょい休憩。一日中いて数百円だったらこれはリーゾナブル。

　次なる策を考えつつ、こんな生活を半月ほど続けました。体重はと言いますと、単身赴任してから食生活のジャンク化と基礎代謝の低下で実は太ってきたのです。基準値が71kgだったらプラス3kgくらいは……。
　しかし、サウナ通いを始めて元の体重に戻すことができました。
「これ続けたら、あと5kgはいけるかも？」

なーんて皮算用しながら楽観的に考えてたのですが……、それ以上は思ったようなグラフを描くことはなかったのです……。