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「何だよ、学校帰りか」
トオルは磨いていたグラスを棚に置くと、振り返って言う。
この子がトオルか…。
私は一番端に座り、横の椅子にカバンと紙袋を置いた。
「皆、揃って…。クリスマスデートの予定ある奴とか居ねぇのかよ」
トオルはケラケラと声を出して笑った。
お腹の空いた私たちはメニューを見ながら昼のランチを注文した。
私は店の中を見渡す。奥に小さなステージがあり、楽器が置いてあるのが見えた。
「最近やってるのか、バンド」
ヨースケがトオルに訊いた。
「ん…。ああ、ボチボチな…」
私はそれを聞いて小さく頷く。
「此処でやらせてもらえるからな。少しは上手くなったよ」
トオルはそう言いながら私の方を見た。
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