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女の子も彼女の身体をモデルに一から設計して造ったフィギュアを最初に見たとき,本当に喜んでくれて,これほどの満足感が得られるとは思ってもみなかった。
次から次へとフィギュアの製作に夢中になっていくうちに,よりリアルな造形にファンも増え,フィギュア自体の値段も自然に上がっていった。
部屋には完成した美少女たちが所狭しと並び,気に入ったものは販売せずにコレクションとしてクリアケースに入れて保存した。
そうやって製作に没頭していくと徐々にサイズも大きくなり,お店からの相談もあって,いよいよ等身大フィギュアの製作に取り掛かることを決めた。
等身大フィギュアの製作を決めると,創作の熱意が弱くなくなってしまった既成フィギュアのカスタマイズ版は,単なる製作資金を貯めるための商品となってしまった。
それでも商品として世に出るからには手は抜けず,完全に趣味から仕事になってしまった製作作業は苦痛で,唯一出荷時に緩衝材を箱に詰めることが楽しみになった。
出荷が決まる度に箱の中のフィギュアがもっとも美しく見える緩衝材の入れ方を工夫し,どんな素材の緩衝材が映えるか,試行錯誤を繰り返した。
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