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台所で皿を洗い食洗機にセットして、壁の給湯器の電源を入れる。
それから、食器棚に寄ってタッパーを拝借。コンビニで買った例のブツを持てば、お風呂の準備は完了だ。
――あれ?
「咲ちゃん、今日買ったゴムってどこに置いたの?」
「んー? テーブルにない?」
「……ないけど?」
テーブルの上にコンビニの袋は見当たらない。
ピンクの箱もやっぱりない。
ゴムはどこに消えたのかと僕は首を傾げた。
そんな僕の横で咲ちゃんがソファーから立ち上がる。
ふりふりと制服のスカートを揺らす咲ちゃん。そう言えば、いつもは帰宅するとすぐに着替えるのに、今日はなぜかずっと制服のままだ。
もしかして。
「よく探したのかな、お兄ちゃん?」
言うが早いか、彼女はスカートの裾を摘まむ。
ゆっくりと黒い布が吊り上がり義妹の太ももが露わになる。
汚れない澄んだ肌。
震えるむちむちとした肉。
鶏手羽なんかよりよっぽどほろほろだ。
エッチでキュートなそのビジュアルに、義妹相手につい変な声が出る。
けど、これが捜し物となんの関係が――。
「妹に聞かないと日用品の場所も分からないなんて、ダメダメお兄ちゃんだね」
ちろりとスカートから顔を出す水色をした布地。
腰と太ももの境目に細い帯が伸びている。腰の上でちょうちょ結びになっているそれに絡まって――ピンク色の個包装パッケージが輝いていた。
コンドーム、義妹の紐パンへ行く。
「ほら、ここにあるよ。お兄ちゃん」
「……って、コラ、咲ちゃん」
「えへへ。お兄ちゃんのために温めておいたよ。私の温もり、いっぱい感じてね」
「なにいってんのさ」
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