第2話 綺麗事ばっかりだ NaNaNa

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 台所で皿を洗い食洗機にセットして、壁の給湯器の電源を入れる。  それから、食器棚に寄ってタッパーを拝借。コンビニで買った例のブツを持てば、お風呂の準備は完了だ。  ――あれ? 「咲ちゃん、今日買ったゴムってどこに置いたの?」 「んー? テーブルにない?」 「……ないけど?」  テーブルの上にコンビニの袋は見当たらない。  ピンクの箱もやっぱりない。  ゴムはどこに消えたのかと僕は首を傾げた。  そんな僕の横で咲ちゃんがソファーから立ち上がる。  ふりふりと制服のスカートを揺らす咲ちゃん。そう言えば、いつもは帰宅するとすぐに着替えるのに、今日はなぜかずっと制服のままだ。  もしかして。 「よく探したのかな、お兄ちゃん?」  言うが早いか、彼女はスカートの裾を摘まむ。  ゆっくりと黒い布が吊り上がり義妹の太ももが露わになる。  汚れない澄んだ肌。  震えるむちむちとした肉。  鶏手羽なんかよりよっぽどほろほろだ。  エッチでキュートなそのビジュアルに、義妹相手につい変な声が出る。  けど、これが捜し物となんの関係が――。 「妹に聞かないと日用品の場所も分からないなんて、ダメダメお兄ちゃんだね」  ちろりとスカートから顔を出す水色をした布地。  腰と太ももの境目に細い帯が伸びている。腰の上でちょうちょ結びになっているそれに絡まって――ピンク色の個包装パッケージが輝いていた。  コンドーム、義妹の紐パンへ行く。 「ほら、ここにあるよ。お兄ちゃん」 「……って、コラ、咲ちゃん」 「えへへ。お兄ちゃんのために温めておいたよ。私の温もり、いっぱい感じてね」 「なにいってんのさ」
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