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1.平凛のショッピングモールデート
1月も終わりに近づいたある日曜日、平凛が、
「ダンナ様、一緒にショッピングモールにお買い物に行きとうございます」
と言い出した。オレは特に用事もなかったから、「いいよ」と言ったものの時間はまだ8時前だ。
「ショッピングモールは10時からみたいだから、もう少しゆっくりしようか」
と言ってソファに座ると、平凛が隣にくっついて座ってきた。
ま、ここは俺の部屋だし人も来ないだろうと思いそのままでいると、平凛がオレの右手を両手で握って自分の胸にくっつけた。部屋着ということもあって、平凛はノーブラのようだ。平凛の胸の感触が右手の甲に直に伝わってきているのがわかる。
(いつの間にか少し大きくなってやがんな…)
とオレは思った…。だがここで平凛に手を出しては、いくら婚約者とは言えオレのポリシーに反する…。オレは据え膳は食わないのだ。
オレ達は知らない間にそのままの格好で寝てしまっていたようで、気付くと9時半近くになっていた。平凛を起して自室で準備をするように言うと、平凛は、
「ダンナ様、少々お時間を下さいませ」
と言って自室に向かった。女性は出かける時は時間がかかるものだ。これでもオレはちゃんと気遣ってるんだぜ?
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