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3.平凛の三者面談
間もなく春休みという時に、平凛の中学校から三者面談のお知らせを平凛が持ってきた。オレはその面談の日に休みを取ることに決めて、一応平凛の希望を先に聞いてみることにした。
「平凛、進学の事はどう考えてるんだ?」
「私は、ダンナ様に嫁入りしとうございます」
「うん、それはもう決まってるんだが、平凛のその天才的な頭脳を、ここで捨てるのは人類の損失だとオレは思うんだがな…」
「私は…私はすぐにでもダンナ様と結婚したいのでございます」
「平凛…オレはその平凛の気持ちはすごく嬉しいよ。ありがとう。だがな、平凛は誰も持っていないようなその頭脳を、もっと伸ばしてみたらいいと思うんだ。もし家庭に入ってしまったら、平凛のその財産をオレが放棄させてしまうことになってしまうんだ。オレは愛する平凛には色んな経験を積んでもらいたいと思ってる。頼むから、せめて大学までは行って欲しい。これは平凛の夫としての意見だよ…」
「さようですか…。承知いたしました。ダンナ様がそう仰るのなら、私はそれに従いうことに致します。但し一つだけ私の願いをお聞き届け下さいませ」
「ああ、もちろんだ。いいよ」
と言うと平凛はとんでもないことを言い出した…。
「それでは申します。私は16歳になった時、高校生でしょうけど、ダンナ様と結婚したいと存じます」
「な!?高校生では無理なんじゃないか?」
「そのような法律はどこにもありません。それが出来ないという事であれば、私は進学は致しません」
「ああ…わかったよ。平凛、愛してるよ…」
今これ以上何を言っても一途な平凛には無駄だとわかっていた…。
「私も愛しております。ダンナ様」
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